百人一首を唄う 月 令和3年10月30日演奏

百人一首より「月」のお歌六首

七、天(あま)の原(はら) ふりさけ見れば 春日(かすが)なる 三笠(みかさ)の山に 出(い)でし月かも

阿倍仲麻呂(あべのなかまろ)(698~770)-『古今和歌集』・羇旅406

五、今(いま)来(こ)むと 言ひしばかりに 長月(ながつき)の 有明(ありあけ)の月を 待(ま)ち出(い)でつるかな

素性法師(9~10世紀)-『古今和歌集』・恋四691

二十三、月(つき)見(み)れば ちぢにものこそ 悲(かな)しけれ わが身(み)一つの 秋にはあらねど

大江千里(おおえのちさと)(9世紀~10世紀)-『古今和歌集』・秋上193

五十七、めぐりあひて 見(み)しやそれとも わかぬ間(ま)に 雲(くも)がくれにし 夜半(よわ)の月(つき)かな

紫式部(むらさきしきぶ)(970~1019)-『新古今和歌集』・雑上497

六十八、心(こころ)にも あらで浮世(うきよ)に ながらへば 恋(こい)しかるべき 夜半(よわ)の月(つき)かな

三条院(さんじょういん)(976~1017)-『拾遺和歌集』・雑一860

七十九、秋風(あきかぜ)に たなびく雲(くも)の 絶え間(たま)より もれ出(い)づる月(つき)の 影(かげ)のさやけき

左京大夫顕輔(さきょうのだいぶあきすけ)(1090~1155)-『新古今和歌集』・秋上413